2018年03月03日

協調性。

協調性とは、異なった環境や立場に存する複数の者が互いに助け合ったり譲り合ったりしながら、同じ目標に向かって任務を遂行する素質。
ーWikipediaより抜粋

かなり昔になりますが、テレビか何かでこんなアンケートをやってました。
「ツアーコンダクターの人、100人に聞きました。
引率する時に、やりにくいのはどんな人達ですか?」

このトップ3は「教師」「医師」「社長」でした。
この結果、「なるほどなぁ」と思った人も多いのではないでしょうか。

実はこの三者、対人サービスや接客業では「やりづらい」と言われてしまう、代表格なんですよね。
しかし不思議なのは、それぞれ高い知性が求められる仕事であり、コミュニケーション能力も重要であるはずなのに、どうして「やりづらい」と思われてしまうのでしょうか。

これには、主に3つの側面があると思っていて。
ひとつは接客や応対をする側が、プレッシャーを感じてしまう、ということと。
ふたつめは、コミュニケーション能力や知性が高いために、ごまかしが通じないということ。
もうひとつは、本人が無意識に威圧的になっていたり、独善的に偏ったりする可能性があるということ。
この最後の一つが大きなところで、平たく言えば「協調性」の問題ですね。

これは、以前から思っていることなのですが。
協調性というのは、その仕事の性質によって大きく変わってくると思います。

さきほどの3つの職種に共通する特徴は、「自分で結論を出さないといけない」「職務への責任が重い」「人に指示や教育を与えなくてはならない」といったものがあります。

教師と医師について言えば、教育課程を終えたばかりで、すぐ「先生」と呼ばれる立場になり、狭い世界で生きることになる。
そのために、世間との一般常識とのズレが生じる、という見方もあります。
この“ズレ”は、教師と医師に限られたものではなく、“狭い業界”に対してよく言われるところでもありますけどね。

さて、この3つの職種。
強い自我を持たなくては務まらない仕事、とも言えますね。

周りに合わせて、流されるばかりではダメだし。
他者の顔色を窺っているようでは、責任ある決断はできないでしょうし。

つまり、こういう職責を長年背負っていると、協調性が低下してしまうのかもしれないなぁ、と思ったりするのです。
あとは、相対的に立場が“偉い”ことがほとんどなので、周囲の人が「おかしいな」と思っても指摘しづらい、ということもあるのだと思います。
もちろん、立場に関係なく、フラットな関係を作れる人もいますけど、個人差はものすごく大きいですよね。

で、私が本当に切実な問題だなあ、と思っているのは。
この協調性の問題が、ケアマネに対しても当てはまる、ということです。

当たり前ですけど、チームで何かを成そうとする時に、協調性の有無は非常に大きな問題となってきます。
これからは地域に対する働きかけも重要ですし、今みたいな限定的な仕事ぶりで、本当にやっていけるのかなぁ、と不安に感じたりもします。

…もっと言うならば。

ケアマネさんには知識よりも協調性が大事だと思うのです。

ふつうに仕事して、みんなと仲良くしていたら、自然と協力者が集まってくるような。
そうでなければ、本来の仕事は務まらない、と思います。

そして、そういう資質みたいなものは、指導では身につきません。
大切なのは、態度と心がけでしょう。

先日、とある医師の方より、「医師とケアマネの連携の難しさは、どちらがイニシアチブを握るのか、という難しさではないか」と言われました。
私は、この指摘は本質を突いている、と思いましたね。

たとえば、訪問看護の依頼をするとき。

ケアマネさんには頼みたい事業者や、看てもらいたい理由が必ずある。
それは医師の側も同じで、指示を出したい事業者や、出すべき理由が必ずある。
そういう中で、藪から棒に「指示書を書いてくれ」とだけケアマネに頼まれると、「君は医者なのか」と言いたくなる。
ケアマネからすれば、気難しい先生が相手だと思うと、会いにいくのも躊躇してしまう。

そうして、訪問看護が必要な人に対する支援が、なかなか届かない。
これは、かなりよくある話ではないかと思うのです。

巷間では、「ケアマネの医療的管理に対するアセスメントが不十分」という課題がよく議上に登ります。
それは確かにそうなのですが、日頃から気軽に相談できる関係性があれば、実は医療ニーズが拾いにくい、力が足りなくて拾えないとしても、適切な支援は届けられる可能性がある。

専門分野は、それぞれの専門家に委ねれば良い。
それだけの事だと思います。
それが、人間関係の不調和によって利用者に届かないとすれば、これはかなり由々しき問題。

ケアマネの仕事の本質は、チーム形成にあります。
だからこそ、協調性というのは、ケアマネとして一番大切な資質なのかもしれない、と思ったりもするのです。
posted by メタマネ佐藤 at 06:42| Comment(0) | 日記
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