2012年09月10日

連載「バイステック」〜まとめ〜

およそ半年に渡って、毎週取り上げてきた連載「バイステック」ですが。
7原則についてはひととおり解説しましたので、本日からは、まとめに入らせていただきましょう。

7原則とは。
いわば、ソーシャル・ケースワークの理念。

よって、お題目のように言葉として覚えるのではなく。
それぞれ、どのような意味を持つのかを理解することが大切だと思います。

で、改めて各項目のまとめをさせていただくのですが。
これはあくまでメタマネ個人の、ごく簡略化された意訳に過ぎませんので、詳しくは原著か、これまでの連載記事を読み返して頂ければ、と思います。

それでは、7原則。

1、個別化
誰しもが、固有の権利を持った、特別な存在である。

2、意図的な感情表出
利用者は、自分の“気持ち”を分かって欲しいと願っている。

3、統制された情緒的関与
ワーカーは、自分の感情をしっかりコントロールし、自覚しよう。

4、受容
ありのままのその人を、“受け入れる”ではなく“受け止める”。

5、非審判的態度
自分の価値観で、良し悪しを判断しないようにしよう。

6、自己決定
自分の事は、自分で決める。それが自立の第一歩。

7、秘密保持
相談の秘密を守る。そうすることで信頼は育つ。

そしてさらに言えば、ワーカーとクライエントの相互作用に於ける“3つの方向性”を、自覚しながら関わることができるかどうか、という点が重要になります。

簡単に言えば。
@クライエント→ワーカー (話す)
Aワーカー→クライエント (聴く)
Bクライエント (気付く)
という3方向。
ここで言う「聴く」は、ワーカーが7原則を意識した適正な反応ができているかどうか、ということが大切なのです。

もっと分かりやすく例えれば。
自分の悩みごとを、信頼できる人に聴いてもらうと、考えが整理できてスッキリするという体験、誰しもあると思います。
つまりは、そういう事なんです。

7原則を踏まえて、適切に対応できていれば、この「話す→聴く→気付く」というサイクルが正しく機能して、信頼関係が醸成されていく。
だが、この原則に照らして、どこかに齟齬がある場合には、これがうまく機能しない、ということになるワケです。

そして。

ちょっと乱暴な論法ですが、私は相手がどのような人であれ、信頼関係がなくては、仕事として成り立たないものだと思います。

「理念なき実践は暴挙であり、実践なき理念は空虚である。」

理念と実践は、両輪でなくてはなりません。

実践は、経験によって磨かれますが。
理念は、意識によって磨かれる。

いわば、7原則は、ケースワークの実践哲学ですね。

P.S.
この連載を、半年あまりの期間続けてみて、途中でかなりしんどくなったりもしたんですが。
感想や反応をくださる皆さんのお陰で、なんとか続けることができました。
次はどうしよっかな?
またこんな感じで、何かやってみようかな?
どちらにせよ、こういう連載物を書くには、充電期間が必要ですね。
皆様からのご意見、ご感想をお待ちしています。
posted by メタマネ佐藤 at 22:46| Comment(3) | バイステック
この記事へのコメント
勝手な私見ですが
新しい業種で労働集約型の貴社のような若い会社にはこれから発生する問題でしょうね。そのために若いリーダーに必要な資質を身に付けることが重要でしょうね。私の好きな言葉を紹介します。
@ 人を感動させる前に自分自身が感動に浸ること。A 人に涙させる以前に自分自身が泣くことだB 人に信用して欲しければ先ず自分自身を信じることだ。
ウィンストン・チャーチル元英国首相
Posted by 佐々沖の利用者 at 2012年09月13日 10:42
お疲れさまでした。何だか茶々を入れただけだったので、自分なりに考えるのは私には、これからの課題でしょうか…古典は分析するとあらゆる事を網羅しているので、十全な理解は簡単ではない事が解りました(それしか解らんのか〜の声が聞こえる…^_^;)
Posted by すか at 2012年09月13日 13:20
笹沖の利用者様
さすが、チャーチルの言葉には重みがありますね。
偉大な先人の言葉からは、いつも多くの事を教えられます。
やはり、信念や哲学が重要ですね。
自分自身を信じられぬ人を、誰も信じることはできませんから。

すか様
バイステックはどこでも語られる原則ですが、観念的な話が多くて、ちょっと分かりにくい。
なので、自分なりに「書いて理解を深めよう」と考えました。
なので、コメントいただけると、自分なりに安心できて、とてもありがたかったですよ(*^^*)
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
Posted by メタ at 2012年09月13日 23:21
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