2012年10月07日

メタセレクション 極悪がんぼ。

DSC_0100.JPG
今日も日曜日ですから、私の好きな本を紹介させていただきましょう。

最近は、ずっと書籍の紹介でしたから、今日は久しぶりに漫画の紹介です。

東風孝広 画 田島隆 原作 「極悪がんぼ」「激昂がんぼ」です。

このお二人の原作で、ドラマ化もされた「カバチタレ!」の“裏社会番”とでも言えるでしょうか。

私、カバチタレも大好きで、これを読んで行政書士試験を受けてみた、ということもあったんですが。
実は、もっと好きなのがこちらの極悪がんぼ。
やってることはメチャクチャなんだけど、とにかく人生の縮図が見られる、めっちゃ勉強になる漫画なのです。

ちなみに、「がんぼ」というのは。
「悪ガキ」というような意味の広島弁。
「カバチタレ」は文句言いみたいな意味です。
ということで、いずれも舞台が広島で、時間軸も共有しています。
どちらの作品も作者が同じで、連載も同時期ですから、時々登場人物がリンクしたりもするんですね。

主人公は、ビッグになりたいと願う茶髪の若者、神崎くん。
彼の職業は「事件屋」です。

事件屋とは、あの手この手の非合法な手段で、様々な事件解決を行う裏社会の職業。
物語は、主人公の青年が、自分の犯した罪のカタに、タコ部屋のような場所に、身売りされてしまうところから始まります。
その手配をしたのが、のちの仲間となる事件屋。

奴隷のような扱いを受けながら、自分はこのまま終わってしまうのか…。
いや!
俺はビッグになるんだ!

ということで、その島を逃げ出して、自分を売った事件屋に協力を頼み、自身も事件屋の世界に飛び込んでいく。
ただ、この事件屋。
実際に存在するそうですが、なにしろやっていることだけでなく、存在自体が非合法な職業。

何でもアリで、とにかく他人をどれだけ不幸にしようとも、自分さえ儲かればいい、という様な、魑魅魍魎が跋扈する世界だったのです。

とりあえず、軽く内容を紹介すると……。

焦げ付いた手形を回収したり。
銀行を騙して融資を引き出したり。
依頼先すら騙して、商品を横流ししたり。

とにかくメチャクチャやります。
ほんとに、人間の醜さ全開。

……に見えるんですが、実はものすご〜〜く人間の本質に迫る、人情深い一面も併せ持つ作品でもあるんですね。

主人公の神崎くん。
確かに無茶はするんだけど、一途で憎めない。
彼自身、親に捨てられた過去を持ち、中学を卒業したら働くしかなかった。
大きなトラウマを抱えながら、それでも冷たい現実に向き合って、懸命に意地を張って、厳しい世界で生きている。

最初は、「こんな世界があるのか……。身近にいたら嫌だな」ぐらいの感覚で読んでいたんですけど。
次第にグイグイ世界に引き込まれていきます。

とても濃い内容の作品ですから、とても一言で説明できませんが。
一言言うならば、「社会勉強になる」漫画なのです。

続編の“激昂がんぼ”では、成長して裏社会のフィクサーとなった神崎くんの活躍が見られます。
タイトルからすると感情的な感じですが、官僚のパワーゲームや、自治体の内部事情と政治、表に出ない水面下の折衝などが描かれているので、内容的にはかなりクレバー。
成長した神崎くんは、とにかく存在感抜群でカッコええんです。
長年のファンである私からすると、超シビれる。

そして、この作品もロングセラー。
第1巻の発売が2001年ですから、実に10年以上になります。

この二人の作者は、“カバチタレ”と“極悪がんぼ”という内容の濃い作品を、10年以上も平行して作り続けている、ということなんですね。
しかも、原作の田島先生の本業は行政書士。
スゴすぎます。

カバチタレと極悪がんぼだけで、本棚を2列にして、ゆうに2段分。
なかなか圧巻です。

あと、カバチタレは途中の刊でも違和感なく入れますけど、極悪がんぼは最初から続けて読まないと、登場人物の相関が分かりにくいですので、最初から読み進めることをお勧めしますね。
posted by メタマネ佐藤 at 08:11| Comment(0) | メタセレクション
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: