2012年12月09日

メタセレクション 対象喪失。

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どうも、メタマネでございます。

昨日は訪問販売員さんの態度に怒ってしまい。
ブログの内容も、あんまりよろしくありませんでした。
この場を借りまして、お詫び申し上げます。

短気は損気ですから。
気持ちを良い方向に切り替えて、日々明るく楽しく過ごしていきたいものです。

しかし、怒りの感情はまだ切り替えやすいが。
辛いことがあったりして、気持ちが落ち込んでしまったりすると、なかなかそれを整理することは難しい。
自分の悲哀の感情に対して、どう対応していけば良いのか。

そんな方に。
今日は、こんな本を紹介させていただきましょう。

小比木啓吾 著 対象喪失 〜悲しむということ〜 です。

この本は、愛情や愛着の対象を失うことによる、悲哀の感情、そのメカニズムを明らかにする、という内容です。
心理学の本は、「なぜそう思うのか」という観念的な、形を捉え辛い概念を分析していくので、こうした本を読み慣れていない人にとっては、やや読みにくいかもしれませんが。

そもそも、この本の言う「対象喪失」とは何を言うか。
まずはそれを見てみましょう。

1、近親者の死や失恋をはじめとする、愛情・依存の対象の死や別離。
2、住み慣れた環境や地位、役割、故郷などからの別れ。
3、自分の誇りや理想、所有物の意味を持つような対象の喪失。

3のなかには、身体的自己の喪失体験も含まれます。
つまり、要介護状態などもそうですね。

そして、このような対象喪失に対しての「悲しみの仕事」をやらないと、うつ病の発症や、ガンなどによる死亡率が高まる、という。

実際、いくつかのデータが示されますが、分かりやすいのは配偶者の死による影響。
夫、または妻を失ったあとの、6ヶ月間における配偶者の死亡率は、通常の40%も高くなっているといいます。
つまり、対象喪失の悲哀は、命を奪うほどに深刻である、というもの。

しかし。

この喪失による悲しみを、きちんと悩み抜いて、適応していく過程を踏まなくてはならない、と本書は述べています。
一部を引用してみましょう。

「実は我々は、死別であれ、生き別れであれ、愛情・依存の対象を失うとき、すくなくとも1年くらいの間は、これらの情緒的体験を、心のなかで、様々な形で繰り返す。

この悲哀のプロセスを、心のなかで完成させることなしに、その途上で悲しみを忘れようとしたり、失った対象について、片寄ったイメージを作り出したりして、その苦痛から逃避してしまうこともある。

しかし、こうした様々な心の動きによって、対象喪失をめぐる自然な心のプロセスを見失い、対象喪失を悼む営みが未完成なままになる心理状態は、心の狂いや病んだ状態を引き起こす。

このような意味で、内面的な悲哀に耐え、失った対象と自分とのかかわりを整理するという課題は、苦痛ではあるが、どうしても達成せねばならぬ心の営みである。」

つまり、「悲しみの感情を大切にしなさい」ということなんですね。

この本は、今から30年ほど前に出版されました。
若干具体例として挙げられている内容は、今の世相とは合致しない部分もありますが。

人の営みには、普遍的な“なにか”もあるはずで。
この本は、そうした目に触れない、大切な“なにか”を教えてくれます。

私としては、この本とキューブラー・ロスの「死ぬ瞬間」は、ターミナルに関わる支援者は、必読書であると思います。
また期を改めて、そちらの本も紹介させていただきますね。
posted by メタマネ佐藤 at 09:15| Comment(0) | メタセレクション
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