2013年01月06日

メタセレクション 人間の覚悟。

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さて、本年最初の日曜日。
新年一発目のメタセレクションをお届けさせていただきましょう。

本日ご紹介するのはこちら。

五木寛之 著 「人間の覚悟」です。

実はこの本、私の友人から「良い本があるから、是非紹介して」と言われた本なんですね。
僕は、いつも自分で「どの本が良いかな〜〜」と考えて決めているので、推薦図書を紹介するというのは、実はメタセレクションでは初めてのこと。

で、読んでみて、「うんうん、なるほど。これは良い本だ」と考えた次第。

五木先生は、ベストセラー作家でもありますし、私も何冊かこれまで読んた本がありました。

最初は高校の頃だったと思いますが、「生きるヒント」。
それから続いて「大河の一滴」や「他力」など。
五木先生の普遍的な“人間観”に関する読み物は、世相を反映しながら、「今の時代をいかにして生きるべきか」という人生哲学でもあり、いつも深く考えさせられます。

そして、今回の作品「人間の覚悟」について。

タイトルからして刺激的ですね。

そして、最初の一句がこうです。
「そろそろ覚悟を決めなくてはならない」。

さて、五木先生の言う「覚悟」とは、いったいなんのことを言うのか。

これは、一読してから言う方がいいと思うのですが、要するに「諦める覚悟」のことを言っています。

「諦める」というと、ものごとを途中で投げ出すような、無責任な印象が伴いますが、五木先生の言う「諦める」とは、そうではない。
「諦める」とは、「明らかに究める」ことだ。
はっきりと現実を見据えて、事実を受け止めることだ、と言うのです。

そうすることによって、何が見えてくるのか。

本文の中には、蓮如研究者でもある五木先生らしい、仏教思想が随所に織り込まれています。

それは、「生きること、それはすなわち苦である」という生老病死の思想がベースにあるように思われます。

思うようにならない人生であっても。
人から見ればとるに足りないような生き方であっても。
人生には、その人なりの壮大なドラマが用意されている。

そして、上昇一途の人生というのも、またあり得ないわけで。
人生の下り坂を緩やかに下るためには、「諦める」覚悟がなくては苦しむことになる、という訳です。

だからこそ、自分になし得ぬことは潔く諦める覚悟をもって。
日々、かけがえのない人生に、感謝して生きよう。

そんな風に読みとらせて頂きました。

本の中には、博識の五木先生らしい様々な例え話や引用が出てきますから、すこしずつ読み進めるのが個人的にはおすすめです。

一節ごと、ゆっくり噛み締めるように読みたくなる本ですね。
posted by メタマネ佐藤 at 23:11| Comment(0) | メタセレクション
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