2013年01月27日

メタセレクション 僕の死に方。

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どもども、メタマネです。

日曜日は読書の時間、ということで。
本日ご紹介させていただく本は。

金子哲雄 著 僕の死に方〜エンディングダイアリー500日〜
です。

金子先生と言えば。
さんまさん司会の人気バラエティ「ほんまでっかTV」で、流通評論家として、身近な「お得情報」を教えてくれていた、お茶の間の人気者。
どこが「10円安い」とか、「こうすればお得!」とか、やたら細かすぎる情報で、笑いを提供してくれました。

顔がむくんでいたので、「むくみマン」なんてさんまさんに呼ばれていましたが。
しかし、この浮腫が、命を奪うほどの深刻な病状によるものであったとは、おそらく誰も気づかなかったのではないでしょうか。
私自身、とても大好きな先生でしたから、突然の訃報は寂しく感じましたね。

さて。

この本は、金子先生の肺カルチノイドが判明してから、亡くなるまでのおよそ500日について、ご自身の半生を振り返りながら、自ら病床で書かれた闘病記。

この本の原稿が校了したのは、金子先生自身の、死の5日前。
本書によれば、金子先生は死を迎えるその日まで、ベッドの上で仕事をし続けていた、とのことです。

本書では、41才という若さでこの世を去った金子先生の、人生観や死生観というものが、ご自身の言葉で語られています。
そこには、「流通ジャーナリスト・金子哲雄」の哲学が随所に垣間見え、死を目前にしても仕事にこだわる、意義ある生き方を追求する姿勢というものが感じられます。
そして、最期に金子先生が選んだのは、愛する妻に見守られながらの在宅死でした。

在宅という現場で、ご利用者様の生活を支える仕事をしている私たちにとっても、この本は大変よい学びを与えてくれるでしょう。
それは、「限られた時間を、いかに意義あるものにするか」ということではないかと思います。

私が一番に思ったのは、「こういう形に残る物を作る、ということには素晴らしい意義があるな」ということ。
考えてみれば、世にある名作というものは、ほとんどが遺作でもあるわけで。
その人が、「確かにそこに生きていた」とする証左は、こういう“残る形”にすることが望ましいわけです。

この視点は、私自身も支援のなかで意識しているところではありますが、それにさらなる具体性を教えてくれる本でした。
「なるほど、こういうポイントをおさえよう」とね。
まさに、金子先生の、ターミナル期における“おトクなワンポイント”。
ご自身の生きざまと合わせ、「お見事!」というほかありません。

巻末には、金子先生自身がかかれた「会葬礼状」が載せられています。
そこには「とにかく人に喜んでもらうことが原動力だった」と語る、金子先生の人柄が表れています。
あたたかな人柄が感じられるその文面を、ここでご紹介させていただきますね。

〜〜〜〜〜
このたびは、お忙しい中、私、金子哲雄の葬儀にご列席賜り、ありがとうございました。
今回、41才で、人生における早期リタイヤ制度を利用させていただいたことに対し、感謝申し上げると同時に、現在、お仕事等にて、お世話になっている関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
申し訳ございません。

もちろん、早期リタイアしたからといって、ゆっくりと休むつもりは毛頭ございません!
第二の現場では、全国どこでも、すぐに行くことのできる「魔法のドア」があると伺っております。
そこで、札幌、東京、名古屋、大阪、松山、福岡など、お世話になったみなさまがいらっしゃる地域におじゃまし、心あたたまるハッピーな話題、おトクなネタを探して、歩き回り、情報発信を継続したい所存です。

今回、ご縁がございまして、東京タワーの足下、心光院さまが次の拠点となりました。
「何か、面白いネタがないかな?」と思われましたら、チャンネルや周波数を東京タワー方面に合わせ、金子の姿を思い出して頂けましたら幸いです。

〜中略〜

最後になりますが、本日、ご列席くださいました、みなさまの健康とご多幸を心よりお祈りしております。
41年間お世話になり、ありがとうございました。
急ぎ、書面にて御礼まで。

平成24年 10月1日 流通ジャーナリスト 金子哲雄
posted by メタマネ佐藤 at 11:54| Comment(0) | メタセレクション
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