2013年02月03日

メタセレクション 子どもが語る施設の暮らし。

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今日は節分ですね。
節分というのは、次の日が立春ですから「季節を分ける」というところから来ています。

そのせいでしょうか。
今日はなんだか小春日和で。
空の色が、なんだか明るく感じられる。
町を歩いても、ダウンジャケットは必要ないくらいの気温でしたね。

さて。
今日もメタセレクションで、本のご紹介をしましょうか。

本日ご紹介する本は。
「子どもが語る施設の暮らし」です。
筆者は、児童養護施設で暮らしている子供たち。

児童養護施設と言えば。
様々な理由で、家族と一緒に暮らすことが難しい子供たちや、養育者がいない子供たちが暮らしている施設。

これは、そこで暮らす子供たちが、作文や詩、マンガなどで、自分の境遇や施設での生活について、率直な言葉で綴った本なのです。

まずは、この本がどういう意図で作られたのか、序文より抜粋します。

〜〜〜〜

私たちは、子どもの声を通して、施設生活の場をとらえ直してみようと思いました。
「子供の権利条約」に照らし、真に子供の権利を擁護する施設はどのようにあればよいのか。
社会的養育機能を担う施設から、施設生活の主人公である子どもの声に耳を傾け、子どもの気持ちに寄り添って考えてみたいと思ったのです。
私たち施設職員は、家庭環境を奪われ、虐待を受けて入所する子供たちにとって、施設が「生きていることがうれしい」と感じられる生活の場になることを目標にしたいと思っています。

〜〜〜〜

自分の人生を決める重要な時期に。
両親からの愛情を必要とする時期に。
選択権を奪われ、ひどく傷つきながらも、置かれた環境に順応しようと努力している子供たちの想い。
それが、この本を通じて痛いほど感じられます。

ほとんどの子供たちは、一般的な思春期に於ける、ふつうの苦悩を抱えながら、淡々と自らの境遇や心情を語っている。
それが余計に身につまされます。

月に5000円ほどの小遣い。
節約しながら友達と遊びにいったり。
アルバイトをして、高校を卒業して自活するために、必要な貯金をしています。
相部屋で生活していて、プライバシーがない、という悩みがあったりもします。

でも、「ここには友達がたくさんいるから楽しい」と言える子供たちがいるんですね。
その強さに、「自分は何をやってんだろうか」と教えられるんです。

この本には、熱い言霊が溢れています。
そんな子供たちの声として、一番多い訴えは。
「施設職員の大人たちは、もっと子どもの話を真剣に聴いて欲しい」というものでした。

「僕らは、ここ以外の場所を自分で選べない。」
「それは仕方ないと思っている。」
「でも、大人たちは、自分でここの職場を選んできている。」
「嫌ならここをやめることもできる。」
「だから、もっとちゃんと子どもの声に耳を傾けて欲しい。」
こんな風に訴えていました。

ここから感じられるのは。
「聴く」ことの持っている力。
対人援助の、基本的信頼関係というのは、やはり「きちんと話を聴く」ことから始まるんだなぁ、と感じます。

最後に、この本の中から、ひとつ詩をご紹介しましょう。
私は、強い決意と希望の感じられる詩に、深い感銘を受けました。

〜〜〜〜
僕たちは、不幸ですか?

「幸せになりたい」
「幸せになりたい」
そんなこと、誰もが願っていること
誰もが強く願いながら 一番かなわないもの
もしかしたら僕たちは
そこから最も遠くにいるのかもしれない
でも、まだ未来は決まっていないから
僕たちは精一杯頑張って
自分だけの絵(しあわせ)を描くんだ
まだ真っ白なままだから 僕たちは不幸なんかじゃない
僕たちは誰かのために在るんじゃない
僕たちは誰かに生かされているんじゃない
僕は 僕だけの為に生きる
僕たちは、きっと幸せになれる
だって、そらがどこまでも広がっているように
僕たちの未来も無限に広がっているんだもの

Are you ready?
posted by メタマネ佐藤 at 21:50| Comment(0) | メタセレクション
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