2012年07月22日

メタセレクション 世界一の写真集。

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とりあえず、暑いですね〜(´Д`)
こんな日は、冷房の効いた部屋から一歩も出たくない(笑)
何もする気が起きない、ってなもんです。

そんな今日ご紹介するのは、写真集。
「世界一の写真集」です。

家に居ながらにして、世界ナンバーワンの絶景が楽しめる、という本。

カバー写真は世界最大の塩原、ボリビアのウユニ塩原。
雨季に入って、薄く水を張った状態になると、写真のように空を写す鏡のような状態になるため、「世界最大の鏡」とも呼ばれるそうです。
まるで空のなかをドライブしているかのような、現実離れした絶景ですね。
希少金属であるリチウムの、世界の埋蔵量のおよそ半分が、このウユニ塩原にあるのだそうです。

他にも有名な世界一や、はじめて聞くような世界一の絶景がてんこ盛り。
どこも一度は行ってみたい、というところばかりです。

ちょっとした癒しの清涼剤になる写真集をご紹介させていただきました。
posted by メタマネ佐藤 at 09:35| Comment(0) | メタセレクション

2012年07月15日

メタセレクション 3月のライオン

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ども、メタマネです。
日曜日はメタマネセレクトの本をご紹介。
まぁ、絵本から書籍からマンガから、ジャンルを問わず、ノンセクションで「おもろいやん」と思うものを独断と偏見で紹介させていただいてます。

そんな今日のメタセレクションはマンガから。

羽海野チカ作 「3月のライオン」です。

心に深い傷を負いながらも、温かく、支えあいながら日々を歩む、少年棋士と三姉妹の物語。

一言で言って、この作品は登場人物の魅力が素晴らしいですね。

静かながらも、深い孤独を抱え、一面ではたぎるような情熱を感じさせる主人公の零君。
ぼかぁ男ですからよくわかりませんが、おそらく母性本能を直撃するタイプではないかと。

対して、素直で明るく、慈しみ溢れる三姉妹。
特に長女のあかりさんの包み込むような温かさは、私的には“どストライク”なのでございます。
「あかりサンッッッ。僕もフクフクにしてもらいたいの〜!!!! (´Д`)」

…さて。

このマンガは、とりあえず1巻はすべて読まないと、ストーリーの背景がつかめないと思います。

「なんで主人公はこんなにクラいの?」とか、
「なんで三姉妹は零君に優しくするの?」とか。
読み進めていくと、だんだん全体像がつかめてきます。

と、同時に。
なんて深く、優しい物語りなんだ、と驚かされる。

そして、「将棋」という勝負の世界に生きる、ということの厳しさ。
棋士の皆さんが、カッコ良すぎです。
中でも頭の薄い、胃痛持ちの島田八段。
シビレますね。

そして、あまりにも辛く切ない零君の過去。
それを少しずつ、雪を溶かす春の日差しのように包み込んでいく、周りの人達。
これは、「面白い!」というより、「大切にしたい」と思える本ですね。

僕も、人に優しく生きていきたいものだなぁ…
エ、無理っすか?
posted by メタマネ佐藤 at 08:28| Comment(0) | メタセレクション

2012年07月07日

バクマン 最終巻。

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以前、ハマッてる本ということで、一度ご紹介させていただいた「バクマン」。
とうとう最終巻が発刊されました。

まぁ、連載の方は大分前に終わってるのでラストを知ってる人はとうに知っているのでしょうけど。

……スゴかった。

最後までノンストップのアツすぎる展開。
この密度の濃いストーリーは、伝説になりそうです。
コレを読んでない人は、はっきり言って損してると思うな。

なにしろ第1話から盛り上げまくりだし、最後までブレなかったね。
どうしても、コミックスは連載が続くと途中でダレたり、尻すぼみになったりしがちなものですけど。

これはやりきったね。
素晴らしかったです。

なにより、ファンタジーではあるけれども、テーマが「夢に向かって努力する」ってことに尽きるし、主人公やライバル、ヒロインなど、登場人物が全て魅力的。
作者の、キャラクターへの愛情を感じるのです。

大場先生、小畑先生のコンビが、作中の主人公に投影されて仕方ないんですよね〜。

次回作にも期待!
posted by メタマネ佐藤 at 21:08| Comment(0) | メタセレクション

2012年07月01日

メタセレクション 舟を編む

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さてさて、今日もメタセレクトのご紹介。
本日取り上げるのは、こちら。

三浦しをん著 「舟を編む」。
最近にわかに注目を浴びている、本屋大賞の2012年受賞作品ですね。

この本屋大賞とは、全国の書店員さんが「今もっとも売りたい!」という本を、投票によって選ぶもの。
目の肥えた“本のプロ”によって選ばれる本だけに、毎年注目を浴びており、過去にも多数の作品が映像化されています。

さて、この「舟を編む」。
一言でいえば、辞書を作る話。

そう書くと「なんか地味そう…」という感じですけど、確かに地味。
なにしろ、主人公の名前は“馬締(まじめ)さん”ですから(笑)。

ところが。
これが、読み始めると止まらない。

要するに、辞書のことを“舟”をタイトルで表現しているわけですが、これにはこんな意味がある。
まずひとつは、主人公たちが編纂している辞書が「大渡海」という名前だから。
そしてそのネーミングは、「広くて深い日本語という海」を渡るための“舟”になって欲しい、というところからきているんですね。
なんか、ステキじゃありません?

辞書作りに携わる人々の、それぞれの視点から「大渡海」作りや、辞書編纂にかける想いが綴られるのですが。
私が特に名場面だと思うのは、主人公と松本先生が、日本における辞書作りについて語らう、こんな場面。


海外では、自国語の辞書を作る為に、時の権力者や国が設立した大学などで編纂されることが多く、公金が投入される。
言語は民族のアイデンティティのひとつであり、国民の識字や、言語統一や掌握という、国家による統制の意味を帯びているからである。
つまり、自国語の編纂は、国の威信に於いてなされる。
対して日本では、公的機関が主導して編纂した辞書は皆無。
若い頃、松本先生は、「もう少し資金があればなぁ…」と悩むことを
もあったが、「今はこれでよかったと思う」と話す。

松本先生
「公金が投入されれば、内容に口出しされる可能性もないとは言えないでしょう。また、国家の威信をかけるからこそ、生きた思いを伝えるツールとしてではなく、権威づけと支配の道具として、言葉が位置付けられてしまうおそれもある」
馬締
「言葉とは、言葉を扱う辞書とは、個人と権力、内的自由と公的支配の狭間という、常に危うい場所に存在するのですね」
松本先生
「ですから、たとえ資金に乏しくとも、国家ではなく出版社が、私人であるあなたやわたしが、こつこつと辞書を編纂する現状に誇りを持とう。半生という言葉でたりない年月、辞書作りに取り組んできましたが、いま改めてそう思うのです」
馬締
「先生………」
松本先生
「言葉は、言葉を生みだす心は、権威や権力とはまったく無縁な、自由なものなのです。また、そうであらねばならない。自由な航海をする全てのひとのために編まれた舟。『大渡海』がそういう辞書になるよう、ひきつづき気を引き締めてやっていきましょう」


なんか、イイですよね。
勝手ながら、「僕たちも重なる部分があるなぁ」なんて思いました。
介護保険ビジネスも、まさにそうしたものかもしれません。

まぁ、私たちの場合は“ほぼ公金”の介護保険ですから、制度の定める最低限の決まった時間、決まったことをやれば、単位請求することができる訳です。
しかし、人の生活というのは、そういう簡単なものじゃない。
僕は、民間であるからこそ、ご利用者様から選ばれるために、自らの業務の質を高めていかなくてはならない。
そんなモチベーションの源泉は、確かにあります。

そういう“想い”。
働くことの意味。

…読了後は、「一生懸命働けるっていいなぁ」「日本語って素晴らしいなぁ」という気持ちになるはずですよ。
posted by メタマネ佐藤 at 08:19| Comment(3) | メタセレクション

2012年06月24日

メタセレクション いのちつぐ みとりびと

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おはようございます。
最近あまり本の紹介をしていませんでしたので、今日は久々におすすめの本をご紹介。

今日紹介するのは、写真絵本「いのちつぐ みとりびと」です。

著者は、元戦場カメラマンの國森康弘氏。
元々は新聞記者でしたが、イラク戦争を機に独立し、以後ソマリアやスーダン、ウガンダ、ブルキナファソなどの紛争地域や貧困地域をまわり、国内では東日本大震災の取材などを重ねてきたそうです。
人々に「生死の意味を伝える写真を撮りたい」と願い、こうした場所で、社会的な啓発を願って写真を世に投げ掛けてきた國森氏。
しかし、それでは今一つリアルな手応えを感じられなかったそうです。
そしてある時、こんな話を聞く。

関東のある小学校では、「人は死んだら生き返りますか」という質問に、4割以上の子供が「はい」「生き返ることもある」と答えたそうです。
ゲームの影響か、「3回まではリセットできる」と答えた子も少なくなかった。

……命はリセットできない。
生きている限りは必ず死ぬ。
だから、僕たちは今を一生懸命生き抜いていかないといけないんだ。

そんなメッセージを子供たちに伝えるには、「凄惨な戦争の写真」よりも、当たり前にある「穏やかな死」「幸せな死」の場面を伝えるほうが実感しやすいのではないか、と考えたそうです。

この前、ラジオで國森氏がインタビューを受けていたのを聞いて、大変共感を覚えて衝動買い。

……素晴らしい。
写真だからこそ伝わるものがある。
強くそう感じた作品ですね。

舞台となっているのは、滋賀県東近江市の永源寺地区。
はっきりいって、ど田舎です。

そこで日々営まれる人々の暮らし。
地域で生まれ、地域で生きる。
それを支える人がいて、最後までそこで暮らし、旅立つ。
その旅立ちの様子を、家族の表情を交えて写真に切り取っています。

全4刊の内容を少し紹介しましょう。

第1巻は、小学生5年生の恋(れん)ちゃんが経験した初めての看取り。
92才の、おおばあちゃんとの別れの場面がテーマです。

第2巻は、生まれ育った地域で最期の時を迎えることを選んだ、ナミばあちゃんの話。
「ふるさとに帰りたい」と願ったナミばあちゃんの、あたたかな看取りの場面が写し出されています。

第3巻は、「白衣をぬいだドクター花戸」。
内科でも小児科でもなく、永源寺がぼくの専門と話す花戸医師の奮闘を描いています。

第4巻は、「いのちのバトンを受けとって」。
先祖から脈々と受け継がれる、愛情といういのちのバトン。
様々な人の看取りの場面、バトンが引き継がれていく様子を表しています。

この本を読んで思うこと。

人の死は、誰にとっても当たり前に訪れるものですが。
私たちは、その重さに堪えられず、直視することを避けてきたのではないでしょうか。
そして、子供たちにもそれを教えることなく、なんとなくぼやかしてきた為に、命を実感できない、「向き合えない」子供たちを産み出してきたのではないか、という気がするのです。

この絵本は、目を背けたくなるような場面もあります。
死の場面が、そのまま写されているからです。

「人は生き返る」と答える子供たち。
そんな中、恋ちゃんは答えました。
「人は死んでしまうと冷たくなり、二度と生き返りません。」
「でも、おおばあちゃんは私の中で生き続けます。」
posted by メタマネ佐藤 at 09:21| Comment(0) | メタセレクション

2012年05月06日

メタセレクション 「ジョジョの奇妙な冒険」

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今日でゴールデンウィークも終わりですねえ。
皆さんは、どこかにお出掛けしましたか?
僕は殆ど家でのんびり過ごしてました。
だって、どこに行っても人がいっぱいなんだもん。

さて、いつも日曜日には自分の好きな本の紹介なんぞをしているのですが。
たまには超王道の少年漫画でも取り上げてみましょうか。

というわけで、本日は「ジョジョの奇妙な冒険」です!

1987年の連載開始以来、いまだに連載が続いている「ジョジョ」。
現在は、第7シーズンに突入しています。

少年漫画には、こうした長寿漫画がいくつかありますが。
「ジョジョ」はその独特の世界観が高い人気を持っている。
それはこの漫画が、全編通して「誇り」という深いテーマに、常に向き合っているからだ、と思えます。

ジョジョの魅力は、それだけじゃない。

アクの強い登場人物と、登場人物の生き様を表すセリフ。
ちょっとおもグロい、モダンホラーの世界観。
そして、オノマトペ(擬音)効果。
荒木先生独自の演出技法は、もはや芸術の領域です。

そのシリーズの中でも、「読んだことがない」人にお勧めしたいのは、やはり第1シーズンの「ファントムブラッド」。
これが、一番“ジョジョらしい”。

舞台は19世紀末のイギリス。
少し気弱だが、誇り高く優しい性格のジョジョ。
狡猾で計算高く、残忍な性格のディオ。
石仮面を巡る、二人の対決が見所です。

幾多の名シーンがありますが。
特にディオは悪役ながら、その独特のセリフに人気があった。
「貧弱、貧弱ゥ」とか。
「無駄無駄無駄無駄」とか。
「俺は人間をやめるぞォ!」とか。
……よくマネして遊んだなぁ(笑)。

今改めて読むと、すごく完成度の高い物語だな、と思いますね。

また、ジョジョはシリーズごとに主人公や世界観が変わります。
第1、第2シリーズは、吸血鬼との戦いを描いたホラー。
それ以後のシリーズは、幽波紋(スタンド)の戦いが中心になっています。
どのシリーズから読んでもすんなり「ジョジョの世界」に入れるのも、良いところ。
グロいのが苦手な人は、第4シーズンから読むのをおすすめします。
posted by メタマネ佐藤 at 22:09| Comment(2) | メタセレクション

2012年04月22日

メタセレクション 「超訳 仏陀の言葉」

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おはようございます!
岡山は、朝から荒れ模様。
かろうじて残っていた桜の花弁も、この風ではひとたまりもないでしょう。
さて、今日は久しぶりにまた、本のご紹介。

このところずっと「仏教」の連載をしていたので、それにまつわる本を紹介しましょう。

小池龍之介著 超訳 仏陀の言葉 です。

小池龍之介さんの本は、ずーっと以前にも「考えない練習」を取り上げさせていただいたことがあります。
小池さんの本は、理論的で分かりやすい言葉で仏教を紐解いてくれるので、僕は結構愛読してます。
実践できてませんけどね……(〃⌒ー⌒〃)ゞ

さて、この超訳本。

シリーズとしては、「ニーチェの言葉」で火がついて、他にも「聖書の言葉」なんてのもありますが。
「そもそも“超訳”って、なんやねん?」という話。

これは、原文をそのまま訳すのではなくて、意訳をして読みやすくしたもの、と解釈すると良いでしょう。
難解な言葉を、「こういうことを言わんとして、この言葉は書かれているんだな」と捉え直して、現代風にアレンジしているのです。

だから、この「超訳 仏陀の言葉」の文体も、「絶対こんな言葉は使わないだろう」というような、現代的なフレーズが入っているんですね。
では、いくつか見てみましょう。

ー悪口を言わない人はいない。ー
この世のどんな人でも、必ずどこかで誰かの怒りをかっている。
誰かに悪口を言われるのが当たり前。
昔も今もこの先も、未来永劫、それは当たり前の事実なのだから、悪口なんて涼しく聞き流すのがよい。

ー自分の考えにこだわらないー
自分の考えたアイディアにこだわって、「私の考えは素晴らしい」と君がしつこく言い張るのなら、必ず他人に嫌がられて批判される。
誰かしら少数の人は納得して誉めてくれるにしても、付き合いにくい人として敬遠される。

…といった感じ。

この本は、仏陀を神格化するような部分はなく、あくまでも今から2500年前に生きていた偉大な「先輩」の言葉として、その言わんとする“中身”を掴もう、という趣旨ですから、こんな感じの言葉になるんですね。

まさに、仏教の入門書です。
名言集として読むのも良いですよ♪
posted by メタマネ佐藤 at 10:18| Comment(0) | メタセレクション

2012年03月18日

メタセレクション あなたが生まれた日。

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おはようございます。
今日も日曜日恒例、メタセレクションをお届けしましょう(゜∇^d)!!

今日取り上げるのは。

佐藤剛史・内田美智子 著 「あなたが生まれた日」です。

サブタイの「あの日のことを親に聞く、大人になるためのレポート」という言葉に惹かれ、手に取りました。

これは、九州大学の佐藤ゼミで行われている「自分が生まれた日のことを親に聞いてくる」という、学生のレポートを集め、本にしたもの。
「大人になるためのレポート」という意味が、この本を読むとよ〜く分かります。

ですので、若い皆さんには、是非読んでいただきたい本のひとつですね。

冒頭部分から、すこし抜粋させて頂きます。

〜〜
十八歳というのは、思春期真っ只中。
親から自立しようともがき苦しんでいる最中だ。
わざと、親と口をきかなかったりする。
そうやって、自分が親に依存していないこと、大人になったフリをしようとする。
そんな時期だ。自分もそうだった。

そんな時に、親に自分が生まれた日のことについて聞く。
親は、嬉しそうに笑いながら、涙を流しながら、十八年前のことを、まるで昨日のことかのように語るのだ。

それを聞けば、その涙や笑顔をみれば、自分がいかに望まれて生まれ、愛されて育てられたかを実感できる。

親と口もきかないような時期に、自分が生まれた日のことについて聞く。
その一言を切り出すまでに、恥ずかしさを乗り越え、勇気を振り絞らなくてはならない。
親の笑顔や涙を見て、沸き上がってくる素直な感情に向き合わなければならない。
実はその事が、本当に自立し、成長し、大人になっていく第一歩なのだ。
大人同士としての、親子の関係を再構築する第一歩なのだ。
〜〜

「自分が何者なのか」という問題。
すなわちアイデンティティの確率は、思春期における最大の心理的課題。

大人になるということは、自分が何者であるかを知り、自分らしさを確立していくということ。
経済的な自立や、肉体的な自立のみではなし得ない、大切な「なにか」を、学生たちが掴んでいこうとする様子が、この本のなかに書かれています。

私にも息子がおります。
しかし、夫婦は別れてしまいました。
「息子に会いたい」と思いながらも、なかなか会いに行く勇気が持てない、情けない自分。

でも、息子が生まれた日のことは、ずっと忘れない。
命を懸けて産んでくれたこと、感謝しています。

そして、自分自身が生まれた日のこと。
自分の場合であれば、子供ができて、初めて気付いた思いというのもありました。
両親が、私のことをいかに育んでくれたかを思うと、恥ずかしながら泣けてきます。

ま、おっさんの独り言はこんなところまでにして。

一人ひとりの命が特別なものであるということを。
大人になるということの意味を。
向き合うことの意義を実感させてくれる本だと思います。

僕は、疲れた日の寝る前に、少しずつ噛みしめて読んでいますね。
posted by メタマネ佐藤 at 10:00| Comment(0) | メタセレクション

2012年03月04日

メタセレクション ヘルプマン!

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ども、毎週恒例のメタセレクション。
今日は介福の実技試験の日、ということでもありますので、それにちなんだ本をご紹介。

くさか里樹著 「ヘルプマン!」です。

これは知ってて、読んでおられる人も多いでしょうね。

ちょっとだけ解説すると、ヘルプマンはテーマごとの短編で構成されています。
主人公も舞台も、そのテーマに応じて変わる。

なので、興味のあるテーマの単行本だけを買う、ということができる本ですね。
収集癖があるメタマネは、漫画を買いだしたら、全巻揃えないと気が済まないタイプなのですが、ヘルプマンは別ですね。
私のお気に入りのシリーズは、やっぱり今の仕事に関わりの深い「介護支援専門員編」と「高齢者虐待編」です。

特に介護支援専門員編は超リアル。
フィクションですから、多少の誇張はあるにせよ、ケアマネを目指している人や、これからやろうとしている人は必読かと思います。

読んで率直な感想をいうと、共感できる部分もたくさんあるのですが、「ここまで仕事に燃えてる人は潰れるだろうな」という感じ。

特にメイン主人公の百太郎は、絶対一緒に働きたくない大バカです。
気持ちオンリーで突っ走って、裏付けなし。
チームのなんたるかを学ぼうとしない。
よって、百太郎に完全に同調できる人は、僕とは絶対に意見が合わないです(笑)。

ただし。

その「共感できる」という部分こそ、このマンガのポイント。
認知症の人の心情や、虐待に至る状況などが細やかに描かれていて、かなりリアルです。

そしてその共感は、大きな気付きを貰えるものです。
それは私の“介護観”を揺さぶりました。

そんな大バカ、百太郎の名言をピックアップ。

在宅痴呆介護編「ご家族さんは、頑張りすぎちゃダメっす!」

高齢者虐待編「愚痴ひとつ言っちゃいけねぇって、本気でそう信じこんで、自分で自分を責めまくってる人がいっぱいいるんすよ。」

介護職員処遇編「おっさん。あんた、道化のフリすりゃじじばばを騙せると思ってんのか?」

ん〜〜、状況が分からないと、これだけじゃあ伝わらないかもしれませんね……。
やっぱし読んでもらうに限る。

共感も、そうでない意見もあるかと思いますが、そうした多様性を容認する、ふところの深い作品と僕は捉えています。
社会に対して介護問題を提起する、という側面から切り取れば、間違いなく有意義な作品。
故に、特にこの業界の人は一読されることをお勧めします。
posted by メタマネ佐藤 at 09:57| Comment(0) | メタセレクション

2012年02月26日

メタセレクション 川口浩探検隊。

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♪ か〜わぐっち〜ひろしが〜 ど〜くつに は〜いる〜〜

ども、メタマネです。
なんで川口浩かというと。

買っちゃったんです、川口浩探検隊のDVDを!
いや〜〜、懐かしいなぁ(*≧∀≦*)。

ちょうどあれは、僕が小学生の頃でした。
毎週のように、水曜日には人跡未踏のジャングルや洞窟にわけいっていく川口浩探検隊。
手に汗握るとはまさにあの事でしたね。
放送がタイムリーだった子供の頃は、夢中すぎてトイレにすら行けなかったもん。

思い出すなぁ。

校庭の隅に始まって。
林の中やどぶの中。
色んな所が、「メタマネ探検隊」の舞台になりました。
童心に帰るとは、まさにこの事だね。

やらせ?作りもん?

だからどうしたっての。
これはエンターテイメントとして見るべきなの。
川口探検隊は、漢のロマンなの!!!

興奮を抑えて、さっそくプレイ。

ギャガ〜〜ンΣ( ̄ロ ̄lll)
ピラニアの群れだ!
毒ガスが吹き出している!
なぜこんなところに仏像が……。

フッ、惚れたぜ。

やはり川口浩は輝いている。

漢のロマン、それが川口浩探検隊だ!
posted by メタマネ佐藤 at 10:00| Comment(0) | メタセレクション

2012年02月19日

メタセレクション かわいいウミウシ。

ども、メタマネっす。
日曜日は、自分の好きな本を紹介させていただくメタセレクション。
 
本日は、ちょっと変わった写真集をご紹介。
 
今本淳 著  「かわいいウミウシ」です。
 
古今東西、いろんな図鑑がありますが。
この本は、ウミウシ専門の図鑑であり、写真集なんです。
 
なんか、それだけでも面白いですよね。
 
そもそも、皆さんウミウシってご存じですか?
簡単にいっちゃうと、海に住んでるナメクジみたいなものです。
 
「うぇ〜、気持ちわりい」と思うなかれ。
数ミリ単位の、まさにゴミのごとき小さな生き物ですが、「海の宝石」と呼ばれるほど、その姿は美しい。
 
例えばこんな感じ。
 
 
ね、きれいでしょ?
 
ウミウシは、なんでも飼育に適さないらしく、たくさんの種類を見ようと思ったら、実際に海にもぐってみるしかないらしい。
だけど、そんなわずか“数ミリ”単位の生き物を見つける余裕って、あんまりないようにも思うので。
 
こうやって写真集になっているのをみると、実に貴重な物を見てるんだなぁ、という思いになります。
 
あと単純に、「美しいもの」って心癒されますよね。
 
著者の今本さんは、奄美大島在住の写真家。
といっても、元々はシステムエンジニアで、ウミウシ写真は趣味で撮り出したものだそうです。
ウミウシの撮影にハマり、ウミウシを追い求めるうちに、奄美大島に魅せられ、移住され、ついには写真集を出版するまでに至る。
 
まさに「好きこそ物の上手なれ」。
かっこいい、素敵な生き方ですね。
 
今本さんのホームページに行くと、色んなウミウシの写真を見ることができます。
疲れたときに、美しいウミウシの写真に「ふっ」と癒されること、間違いなしですよ。
posted by メタマネ佐藤 at 09:22| Comment(0) | メタセレクション

2012年02月05日

メタセレクション 清貧と復興。

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さて、今週は色んな会社の社訓を取り上げてきましたので、メタセレクションもそれにちなんだものを取り上げてみましょう。

本日取り上げる本は。

清貧と復興 〜土光敏夫 100の言葉〜 出町譲 著

「メザシの土光さん」こと、元日本経団連会長の土光敏夫氏の生きざまを、その信念の言葉と共に振り返っている本です。

ソニー創業者の井深勝氏をして、「最も尊敬する人は誰かと尋ねられたら、真っ先に土光さんと答える」と言われるほどの、近代日本屈指の“叩き上げ”のリーダーです。

岡山県岡山市出身、私の母校でもある関西高校の大先輩。
現東京工業大学進学後、石川島造船所(IHI )に入社し、社長、会長まで上り詰めます。
その後は、東芝社長、経団連会長、臨時行政調査会(臨調)会長となり、日本で最も出世したサラリーマン、とも呼ばれます。

質素な暮らしぶりでも知られ、自宅は大会社の社長宅とは思われぬ、普通の一軒家で暮らしていました。
毎朝、メザシと味噌汁を夫婦で食べ、普通のサラリーマンが出勤するのと同じように、日本経済界のトップが出勤していく。

この本は、そんな土光敏夫さんの生きざまと信念が綴られた本なのです。

では、いくつか土光さんの言葉をご紹介。

〜壁を毎日破れ〜
僕らの生活は毎日が行き詰まりだ。
行き詰まらん方がおかしい。
前に進んでいれば、行き詰まる。
「壁を毎日破れ」といったら「私に壁はありません」という人がいた。
「そうか、ないか。君は座っているじゃないか。立って歩いてみろよ。四畳半だろうと六畳だろうと、立って歩けば壁にすぐぶつかる」といったんだ。
つまり、この人には問題意識がないのだ。
だから、「歩いて毎日ぶつかれ」といったんだ。

〜資源は人間だ〜
これからは、資源なき先進国という条件でやっていかなきゃならんわけだ。
資源をいかに節約し、活用するか。
幸い、日本には人間がいる。
結局人間の問題に帰ってくる。

〜政治にカネをかけすぎると民主主義が滅ぶ〜
政治には金がかかるが、かけすぎると民主主義が滅びる。
政治家が、政治に興味を失い、カネに興味をもっている。
何か世話をしてカネをもらうことに関心がある。
国民もカネをもらって投票する。
どこか変ではないか。

そして、絶頂期の田中角榮総理を相手に、土光さんは経団連代表として金権政治を批判し、自民党への献金を打ち切っています。
さらに、正面切って「あなたにチャンチャンコを着せにきた」と引退を突きつけるなど、正道を突き通す胆力。
スゴすぎます。

今の時代だからこそ、なお光る土光イズム。
一人のサラリーマンの、伝記として読んでも痛快です。
posted by メタマネ佐藤 at 21:44| Comment(0) | メタセレクション

2012年01月29日

メタセレクション ほんとうに使える論理思考の技術。

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さて、日曜日恒例のメタセレクション。
今日は、今週の流れを汲んで、伝えかたに関するビジネス書を取り上げます。

木田知廣著 「ほんとうに使える論理思考の技術」です。

この本のキャッチコピーは、「ビジネスは論理でツカみ、心理で動かす!」というもの。

この本の内容は、
ロジカルシンキングで、話の主張と根拠を積み上げる方法の部分、
心理学を踏まえた伝えかたに関する部分、
相手のタイプに合わせて、どのように論理と心理を組み合わせて使うかという部分に分けられます。

こうやって書くと、すごく難しいように見えますが、この本はとても読みやすく、分かりやすい本だと思いますのでご安心を。

「面白いな」と感じた部分をちょろっと取り上げてみましょう。

「イタイ論理思考タイプ」というのがまずいくつか挙げられています。
これを見ていくと、

1、相手を論理で言い負かすタイプ
このタイプは、まるで裁判の検事のように、相手を論理で責め立てます。
頭が良いと思われているのですが、まわりの共感を得られないので、チームの仕事が進まず、逆に厄介者扱いされます。
論理で勝つことが、いつしか目的になってしまっているタイプです。

2、評論家気取りで信頼を失うタイプ
行動を起こさず、理屈をこねるタイプです。
ごもっともな正論を出して、自分は安全な場所にいようとする。
なので、「意見を聞いても、あの人はやらないから仕方ない」と相手にされなくなってしまいます。

3、犯人探しで組織を腐らせるタイプ
もっとも良くない論理思考タイプです。
まるで探偵のように、論理的に組織内の“犯人探し”をします。
こういう人がいると、「行動を起こさない方がいい」という風潮を生み、なにも起こらない組織(ホウレンソウができない組織)になっていきます。
そうなると、問題点が見過ごされ、各所で悪影響が出るようになります。

……どうでしょうか。
なんとなく、「いるいる、こういう人」と顔が浮かんだ人もいるのではないでしょうか。

これらの人は、一般的に見れば、みな頭の良い人ばかりです。
ただ、人の気持ちをうまく理解できていないので、空回りしたり、反感を買って損をしている、ということです。

だから、「論理でツカみ、心理で動かす」と筆者は言っているのですね。

ここまでで「面白そうだな」と感じた人は、ぜひ本書を読んでみてください。
けっこう役に立ちますよ。
posted by メタマネ佐藤 at 11:34| Comment(3) | メタセレクション

2012年01月15日

メタセレクション ブッタとシッタカブッタ.

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今日は愛車の一年点検。
特に異常もなく、ひと安心です。

まだ当分買い換えるつもりもありませんけど、並んでいる新車をみていると、「エエなぁ」と、気持ちがグラッときますねぇ。

さてさて。
今日ご紹介する本は。

小泉吉宏著 「ブッタとシッタカブッタ」です。

この本は、人の心の有り様について、分かりやすい四コママンガで書かれている本。
単純だけど深い。
そんな「真理」に触れる本ですね。

そんな深イイ内容を、少しだけご紹介いたしましょう。

〜失望することが自信につながる
自分に失望すると
自分を悩ませる自分に気付く
欲望を捨てることが楽になる道だと知る
欲を捨てられるかどうかはわからないが、悩みの仕組みを知って自信がつく

〜幸福の山と不幸の谷
幸福は山の上で不幸は谷の底
不幸になりたくなくて、シッタカブッタは谷を埋めようとしていた
すると谷は埋まったが、幸福も不幸も無くなってしまった

〜スキの反対は?
スキの反対はキライ?
ちがうよ、スキとキライは別のものじゃない
スキの反対は無関心

と、こんな感じ。
これに絵がつくと、より説得力が出てくる感じですね。

深い話だけど、人間誰しもが迷ったり、一方的に思い込んで、誤解しがちなことについて、ユーモアを交えてサラッと読める本。

疲れているときに読むと、なんだかスッキリしますよ(^o^)v
posted by メタマネ佐藤 at 14:26| Comment(2) | メタセレクション

2011年12月25日

メタセレクション たいせつなこと

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みなさん、メリークリスマス!
さて、今日も日曜日恒例、勝手に書籍紹介です。

本日は、絵本をご紹介しましょう。

マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
レナード・ワイスガード 絵
「たいせつなこと」です。

超直球のタイトルですね。

この本は、今から60年以上前に発売され、各国で長く読み次がれてきた絵本です。
しかし、日本で発売されたのは2001年から。
それまで50年以上も日本人にはほとんど知られることのなかった本なのです。

外国の絵本専門店で、この本を見つけたのが、内田也哉子さん。
内田裕也、樹木希林夫妻の娘で、今は本木雅弘さんの奥さん。
2人の子育てをしながら、女優、歌手、エッセイストとしての顔を持つ、非常に多彩な才能を持つかたです。
翻訳はこの本がはじめてらしいのですが、言葉のみずみずしさ、選ぶセンスが秀逸で、素晴らしいです。

さて、内容に少し触れてみましょう。


スプーンは
たべるときに つかうもの

てで にぎれて
くちの なかに あうんと おさまり
たいらじゃ なく くぼんでいて
ちいさな シャベルみたいに
いろいろな ものを すくいとる

でも スプーンに とって
たいせつなのは
それを つかうと
じょうずに たべられる
と いうこと


こんなかんじの文章に、優しい挿し絵がつきます。
淡々とした感じなんですけど、なにか心に触れる部分がある。

その“心に触れる”ものはなんなのだろう、この本の作者が言わんとすることはなんなのだろう、と自分なりに考えてみました。

くさ、そら、りんご。
すべてのものには名前があり、意味がある。
存在する理由がある。

だけど、その意味や理由は、その人によって、それぞれ違うものなんだ。

色んな捉え方ができるのだけど、そのものに大切な意味を持たせるのは、あなた自身。
何より大切なのは、“あなたがあなたである”ということなんだよ。

〜ということが言いたいんじゃないかな、と思う。

まさしく“出会う”という言葉がピッタリくる絵本。
大切な人への、贈り物としても最適です。

ただし、読む人によっては「なんじゃコレ?」になってしまうので、お気をつけて。
posted by メタマネ佐藤 at 09:40| Comment(0) | メタセレクション

2011年12月18日

メタセレクション 鋼の錬金術師。

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さて、今日も日曜日恒例の勝手にメタセレクション。
最近はちょっと書籍の紹介が多かったので、今日はマンガを取り上げます。

本日紹介するのは、王道少年漫画の名作、鋼の錬金術師です。

アニメ化されたりしてますんで、知ってる人も多いと思うんですが。

全27刊となかなか長編なんですが、それを感じさせない展開の早さと緻密なプロット、個性豊かなキャラクター、すべてのバランスが高いレベルでまとまった作品です。

主人公は、“鋼の錬金術師”の2つ名を持つ錬金術師、アルとエド。

彼らは最年少で錬金術師になった超エリートですが、自分達の才能を過信し、錬金術ではタブーとされる人体の錬成を行います。
錬成したのは、かつて死んだ、自分達の母親。

人間を錬成する代償に、エドは片足を、アルは全身を“真理”によって奪われる。
アルはエドの体を取り戻すため、さらに片腕を差し出すが、取り戻せたのはアルの魂だけだった。

もとの体を取り戻すため、2人は人体錬成の鍵となる「賢者の石」を探し始めるが、それは手を触れてはならないものだった……。

って感じでしょうか。
元を知らない人は、ぜんぜんなんのこっちゃ分かんないですよね。

このマンガが、どうして好きかというと。

とにかくストーリーが素晴らしい。
テンポが良いし、奥も深い。

バトルマンガは、連載が長くなってくると、キャラクターがだんだん雑に扱われるようになってくるけど、ハガレンは、それがない。
すごくひとつひとつのキャラクターやエピソードを大切にしながら、ストーリーが進んでいくんです。

これまで読んだことがない、という人は、特にお勧めしますよ♪
posted by メタマネ佐藤 at 23:07| Comment(0) | メタセレクション

2011年12月11日

メタセレクション 廃道をゆく。

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どもども、今日も勝手におすすめ本の紹介なんぞをさせていただこうと思いますよ♪

本日ご紹介するのは、ちょっとマニアック。
日本全国の棄てられた道を辿る 「廃道をゆく」です。

いわゆる“廃墟”というものの写真に、なんとなく引き付けられるのです、ワタクシ。

なぜかというと。

ありし日を偲ぶというか。
往時の隆盛に想いを馳せるというか。
なんとなくそこに、人の歴史を感じるからなのだと思うのですね。

平家物語ではないですが。
「諸行無常の響きあり 盛者必衰の理をあらわす」という感じ。

“道”というのは。

町と町を繋ぐ、いわば国の動脈です。

今は使われていない道でも、その当時は、様々な思惑によって作られていた道だということ。
つまり、必ず何らかのエピソードがあるんです。

以下、ちょっと本文より抜粋。

〜道路というのは生き物だ。
その道に往来がなくなればたちまち荒廃し、自然へと還っていく。
そのようにして「廃道」と化す道は、実は全国に星の数ほど眠っている。
ここでは、そんな道の中から、廃道マニア界の雄たちが一番に推薦する「名廃道」をご紹介しよう。
歴史、景観、荒廃度…。
どれをとっても、これらの廃道は一流だ。〜

…ということで。
廃道を“一流”というのもよく分からない感覚ですが。
とにかく筆者の“廃道愛”を感じますね。

この本では全国のオススメ廃道が、44本紹介されています。

書店でもほとんど目にすることがない本だと思いますけど。
手にとってみると、日常の中の非日常や、ちょっとした冒険心をくすぐられる感じがします。
廃道の“うらぶれ感”も実に味がある。

一言で言えば。

人の手で作り出した「洞窟探検」といったところでしょうか。

実際に行くのはすごく危険なので、私は行きませんけどね。
posted by メタマネ佐藤 at 11:37| Comment(0) | メタセレクション

2011年12月04日

メタセレクション 無縁社会。

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さてさて。
このところ、日曜日は立て続けに主任ケアマネ研修を受講していたので、しばらく本の紹介ができておりませんでしたが。
今日はひさびさ、約3週間ぶりのメタセレクションであります。

本日取り上げる書籍はこちら。
NHK「無縁社会プロジェクト」取材班編 「無縁社会」です。
副題は、“無縁死3万2千人の衝撃”。

内容は、衝撃以外のなにものでもありません。
無縁死は、まさに明日の自分の姿。
ある意味、「凶悪事件が頻発している」ということよりも、救いが見えなくて恐ろしい。
誰しも、真剣に、自分の老後のことを考えるようになる、衝撃のノンフィクションです。

さて。

この取材班の方々は、もともとワーキングプアについての実態調査や取材を行っていた皆さんです。
ワーキングプアも、「一生懸命働いても、苦しい生活から抜け出すことができない」ということを、社会問題として提起した、非常に意義の深い特番でした。

この無縁社会の調査は、その延長線上に沸き上がってきたものなのです。

ワーキングプアの実態調査を続けていた取材班。
ある日、追跡調査を続けていた、とある元派遣社員の男性の所在が分からなくなりました。

以前、その人の世話をしていた“派遣村”NPO の人達も、その人がどこに行ったのか、「調べるすべはない」という。
それこそ、生きているのか、死んでいるのかも分からない。
派遣村をそっと出ていって、誰に知られることもなく、どこかでひっそりと死を迎えている人達が大勢いるらしい、というのが、この無縁社会プロジェクトの出発点。

その男性は、いなくなる直前まで仕事を探し、生活保護は頑として受けなかった。
男性はまだ51才。
健康で、「自分はまだ普通に働ける」という意欲もありましたから、生活保護を受けることはプライドが許さなかったのです。
そして、派遣村を出て、路上生活をされていました。
最後に見た時には、ふりかけと水のみの食事をとり、「これから面接にいく」と言われていた。
取材班は、「施しではない」とその人に頼み込んで、取材費の名目で定食を召し上がって頂いたのだそうです。

この方は。

都内の私立大学を卒業し。
真面目に一般企業で20年勤めあげ。
リーマンショックのあおりで早期退職して。
やや条件が下がっても、普通に転職して。
次第に条件が悪くなり。
派遣社員になり、それも切られ。
とうとう路上生活まで落ち込んだ。
そして、最後は行方不明。
誰もそれを探すすべを持たない。

彼は、特に大きな人生の失敗も経験していない。
普通に頑張っていた人がある日、路上生活者になってしまう。
あまりにも冷酷な、無縁社会の実態がかいま見えます。

…ただしこれ、あくまでも序章にすぎません。
これをきっかけに、無縁社会の実態調査が始まった、というエピソードなんです。

無縁社会は、現代社会に警鐘を鳴らす本だと思います。
これを読んで、地域福祉について考えるのも、大変良いことでしょう。
我々の職務は、こうした無縁社会と戦うことにあると、私は思いますから。

自分の“無縁社会”も、どげんかせんといかんが。
posted by メタマネ佐藤 at 12:09| Comment(0) | メタセレクション

2011年11月06日

メタセレクション 尋常小学修身書。

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メタボリックケアマネジャー、略してメタマネです。
本日取り上げます本は、こちら。

八木秀次監修 「精選 尋常小学修身書」です。

修身教育について、皆さんはどの程度ご存じでしょうか。
なかには、「戦前の、軍国主義の思想教育」と言う、誤解をされている方もおられるのではないでしょうか。

まぁ確かに、「天皇は現人神(あらひとがみ)である」という尊皇思想も盛り込まれていて、戦時には「鬼畜米英なにするものぞ」、というプロパガンダに使われていたのは事実ですから、警戒心を持っても不思議ではない。

しかし修身教育の本質は、読んで時のごとく「身の修め方」を教わる、ということであって、道徳教育そのものと解するべきだと思います。
それは、今の日本人が忘れてしまった、当たり前の「日本人としての美徳」である、と。

少し内容に触れていきます。
この本は、修身の教科書に載っていた内容から、選者が現代にも通ずる内容を選び、再編したもの。
読みにくい所は口語に直し、読みやすくしてあります。

なかには様々な歴史上の人物の逸話が出てくるのですが、その偉人たちの逸話は、日本人に限定されません。

例えば。

アメリカ初代大統領、ワシントンの桜の木の逸話。
医師ジェンナーの、天然痘撲滅にかける信念の話。
哲学者ソクラテスが、謀略と知りながらも、法に殉じて毒の杯をあおる話。

すべてには触れられませんから、中から少しだけ取り上げてみましょう。

~しょうじき〜
ワシントンはにわへあそびに出て、父の大事にしていたさくらの木を切りたおしました。
「これはだれが切った」と父にたずねられたとき、「私が切りました」とかくさずに答えてわびました。
父はワシントンのしょうじきなことをよろこびました。
これはワシントンの6さいの時のことでありました。

〜礼儀〜
世の中は礼儀が大切であります。
私たちは、つつしみの心を失わず、礼儀を正しくしなければなりません。
礼儀が正しくないと、人に嫌な気持ちを起こさせ、自分は品位を落とすことになります。

〜時を重んじよ〜
ダゲッソーというフランスの人は、規律の正しいひとで、正午になるとすぐに食堂にいきました。
おりおり食事の用意ができておらず、待たせられることがありましたから、後には、筆と紙を食堂に備えておき、待っている間に考え付いたことを書き記しておきました。
それがつもり積もって、10年のうちに立派な本になりました。
これは、時を重んじたからです。
時ハカネナリ。

……などなど。

私、はっきり言いまして、今の日本に欠けているのは、コレじゃないかと思います。

難しい数式を学ぶより。
歴史の年号を暗記するより。
「人としてどう生きるか」の授業こそ、最も大切にすべきじゃないでしょうか。

よく、「学校は勉強だけすりゃいいというもんじゃない。」という人がいます。
それは、まさにその通り。
友人とのコミュニケーション、友情を確認したり、仲間で何かを成し遂げる体験というのは、一生の宝だと思います。

ただ、同年代の友人関係からだけでは学びきれないものもある。
それは、大人から学ぶべき、日本人としての美徳や常識、道徳的価値観や観念といったもの。

戦前の思想教育に対する反省があったのだとしても、これを学校で教えない理由が分からん。
これは、絶対学ぶべき内容だと思いますね。

あと、これを読むと、戦前世代の方々とすごく話が合います。
皆さんの心には、今も“修身”が息づいているんですね。

先哲の教えに、人としてのありようを学ぶ。
皆さんもご一読、いかがですか?
posted by メタマネ佐藤 at 16:08| Comment(0) | メタセレクション

2011年10月30日

メタセレクション 百万回生きたねこ。

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おはようございます〜。
今日も日曜日ですから、勝手にメタセレクションをお送りします。

「固い本の紹介が多い!」とのご指摘を頂きましたので、今日はその辺を砕いて、絵本のご紹介。

本日取り上げるのは、佐野洋子著 「100万回生きたねこ」です。

名作として呼び声高い作品ですし、ご存じの方も多いかもしれませんね。
内容は知らなくても、表紙絵のインパクトがありますから、「あ、見たことある!」という感じではないでしょうか。

この絵本。
僕は大人が読む絵本だな、と思います。

簡単に内容に触れると。

あるところに百万回も生きたねこがいました。
色々な飼い主に可愛がられ、死ぬ。
飼い主はそれぞれねこの事を可愛がっていたけど、ねこは一度も飼い主の事を好きになったことはなかったのです。

死ぬたびに生き返り、人間の愚かさを見つめてきたねこは、もう誰も信用しない。
自分の事が大好きの、傲慢なねこになっていました。

あるとき、ねこはのらねことして生きることになりました。
初めて誰かに飼われるのでなく、自由になったのです。
ねこは、自分は100万回も生き返ったことにプライドを持っていました。

しかし。

ある日、白ねこに出会ったことで、ねこの考え方が変わります。
美しい白ねこの気を引こうとして、あれこれ自慢話をするねこ。
だけど、白ねこは興味を示しません。

ねこは、素直に「一緒にいたい」という自分の気持ちを打ち明けます。

白ねこは、ありのままのねこを認めて、共に生きていくことにしました。

そして、たくさんの子供を育て、それぞれが自立したあと、白ねこは動かなくなりました。
100万回も生きたねこは、はじめて悲しんで泣き続けました。
そして、ねこは白ねこの横で静かに動かなくなりました。

そして、2度と生き返りませんでした。

〜自分なりの解釈を挟みつつ、あらすじを紹介すると、こんな感じ。

佐野洋子さんからの、色んなメッセージを感じる作品です。

自分の人生を生きることの意味。
数多くの出会いや別れを経験するよりも。
たった一度でも、心から通じあえる相手に出会えるように。

ねこは、最後に嘆きながら死んでいきますが、彼は幸せだったのだろう、と誰もが思うでしょう。
同時に、形あるものはいずれ壊れ、生あるものはいずれ死ぬ。
そのありのままの無常さを伝えてくれています。

まあ、そんな解釈もできますけど、この絵本は難しいことを考えなくても、素直に楽しく、感動できるものがたりです。

佐野洋子さんの、独特の柔らかいタッチの絵と、優しい語り口調の文体が、独特の世界を生んでいます。
この本は、これからも多くの人々に読みつがれる絵本だと思いますね。

名作です。
posted by メタマネ佐藤 at 12:38| Comment(0) | メタセレクション