2012年04月23日

連載「バイステック」〜ケースワークの原則〜

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どうも皆さんこんばんわ、メタマネです。

先週までお届けした「仏教」のシリーズに引き続きまして、「何をやろっかな〜」なんて考えておりまして。
たまにはド直球の題材を取り上げてみるのも面白いかな、ということで、やってみましょう、バイステックを。

「バイステックってナニ?」という人のために少し解説。

F.P バイステックは、アメリカのイリノイ州出身。
ソーシャルワークの研究者であり、イエズス会の司祭でもある。
彼の残した「ケースワークの原則」は、今でも広く読み次がれており、“バイステックの7原則”は、対人援助の基本姿勢としてよく語られるものです。

ソーシャルワーカーやケアマネであれば、その名前を「知らない」という人はまずいないでしょう。
7原則は覚えてないだろうけどね。

実は私、彼の信奉者というか、大ファンでして。
彼の著作を読んだ時には、「我が意を得たり!」と大変な共感を覚えたものです。
なので、私自身の「相談援助者」としての背骨そのものなんですね。

そんなバイステックの7原則とは、以下の7つを言います。

1 個別化
2 意図的な感情表出
3 統制された情緒的関与
4 受容
5 非審判的態度
6 自己決定
7 秘密保持

…これだけでは何がなんだかさっぱりですよね。

要するに、これらは援助関係における関係構築の原則。
一つ一つの意味するところは、これからの連載で触れていきます。

大事なのは、これらの原則を理解して、援助者がクライエントに関わることによって、信頼関係が醸成され易くなる、ということを理解しておくこと。
そうすると、得た知識がまさに「ツール」として使えるようになります。

言うなれば、相談援助の理念。
人間理解の方程式のひとつ、というと大袈裟でしょうか。

ま、だからといって。

バイステックの原則は、万能ではあり得ません。
ただ、より「確からしい」というものです。
人間関係に、そもそも絶対の法則などありませんからね。

さて。

彼が序文で言っている言葉、以前のブログにも書いたことあるんですが、実に胸をうちます。
私が大好きな部分を、引用させていただきます。

「ケースワークに於ける援助関係は、さまざまなかたちで営まれている多くの人間関係の一部にすぎない。
人間関係の中には、夫婦、親子などの自然な人間関係もあれば、医師と患者の関係などの専門的関係もあり、さらに友人関係やセールスマンと客との関係などもあり、その種類は実に多様である。
援助関係では、これらの生活にまつわる様々な人間関係を重視する。
すなわち、人と人とのあいだで営まれるさまざまな関係こそ、人間に心の幸福をもたらす主要な、おそらくは唯一の源泉と考えられるからである。」

おお、なんという愛に溢れた言葉。
そして前向き。

彼がこの本を書いたのは1957年。
第2次世界対戦が終わって間もない頃です。

その時代にかかれた本が、今なお読み次がれ。
古典ではあるが、対人援助の教科書として使われているのです。

私も、この本は繰り返し読みました。

よって、自分なりの解釈を持っていますが、このブログを読まれる方の中には、「それはちょっと違うんじゃね?」と感じる方もおられるでしょう。
元々バイステックの価値観は、多様性を容認しようとするものですから、それもまた良いことです。

できるだけ忠実に、これからシリーズでバイステックの言わんとした「ケースワークの原則」を見ていきたいと思います。

…私も「人間関係こそ、幸福の源泉」と感じている一人ですから。
そのエッセンスを、少しでも皆さんにお裾分けできれば、ということで。
posted by メタマネ佐藤 at 23:02| Comment(0) | バイステック